共感覚者の驚くべき日常―形を味わう人、色を聴く人



共感覚者の驚くべき日常―形を味わう人、色を聴く人
共感覚者の驚くべき日常―形を味わう人、色を聴く人

商品カテゴリ:医学,薬学,医療,看護,介護
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感覚というのは主観的なもので、同じものを見たり聴いたり味わったりするときに、誰もが同じように感じている、ということを確かめるのは難しい。たとえば、ミントの味といっても、自分が感じるミント味と、ほかの誰かが認識しているミント味とは違うかもしれない。その最たる例が、五感が入り混じった「共感覚者」と呼ばれる人たちである。ミントを味わうと、「指先にすべすべした円柱を感じる」などといった人のことを言う。出現のパターンはさまざまで、音に色を感じる人、味で触覚が喚起される人などがいる。

本書は神経科医の著者が、共感覚者との偶然の出会いから研究を開始し、共感覚をきっかけに、脳のしくみや感覚認知、理性と情動の関係、ひいては医療のありかたにまで切り込んでいくさまを、ミステリー仕立てに描いた1冊である。

共感覚者は、外見的にはまったく普通で、神経医学的な検査を行っても異常は見つからない。しかも、共感覚は本人以外には確認のしようがない感覚であるため、他人から変だと思われるのを嫌がって、自らそのことを告白する人は少ない。医学的な関心を持たれることもほとんどなく、その研究と実験はゼロからのスタートだった。

著者は随所で、医療のあり方に対し、鋭い批判を繰り返している。現代医療の現場においては、患者側にも「機械にまちがいを立証されるのではないかという不安、何が正しいか何が現実かを自分自身より機械のほうが知っているという暗黙の思い込み」が浸透しているという。機械による検査に引っかからなければ、すべて患者の気のせいだと切り捨てるのではなく、主観的な体験も重視すべきだという主張には説得力がある。

?「共感覚は、実際は私たちがだれでももっている正常な脳機能なのだが、その働きが意識にのぼる人が一握りしかいない」というのが著者の仮説である。日々人の脳の中で起こっている情報処理の過程を通し、人間の心の正体について思いを巡らせることのできる1冊である。(朝倉真弓)



面白い!

正直、タイトルと内容が違いすぎると思いました。
共感覚者についていろいろと知りたくて買った本だったので
読み始めは「いったいいつになったら共感覚のいろんな例が出てくるのか」と思いました。
なので、私のような期待を持っている人は、この本は期待はずれになるかもしれません。

だけどこの本の評価はそんなことでは下げられません。
平易な文章で読みやすく、
著者の学術研究から科学そのものに対する姿勢や批判がとても面白かったです。
私にとって、おいしいものを食べて幸福を感じるような、
栄養も喜びももらった本となりました。
比喩を越えた実感覚というのが興味深い

 「形を味わう人、色を聴く人」という副題だが、正確には「味に形を感じ、音に色を見る」ことができる人達である。人間の持つ五感は(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚)はそれぞれ独立した感覚器官であると思っているが、これらを複合的に感じる能力のある人がいるという話だ。彼らはそれを心で感じるのではなく、感覚器官で体の外の存在として知覚するという。
 本書はこの分野の研究成果を一般向けに書き起こしたもので、著者の研究者としての経緯や、共感覚者との個人的な出会いなどのストーリー仕立てになっている。全体的に語り口は非常にフランクで読みやすい。
 「まろやかな味」「丸くこぼれ落ちるような音」「真っ赤に燃えるような音」など、対象をその現象を計る量以外の表現で説明すると言うことは誰もが日常的に行っている。しかし各人が感じていることがまったく同じかどうかというのは分からない。例えば「赤いリンゴ」の赤の解釈は人の数だけあるだろう。このレベルの認識であるので「味に触ったり」「音を描く」と言うことは比喩以上の何ものでもないと言うのが、自分の感覚だ。本書では、このような感覚が生じる考察にまで踏み込んでいる。第二部のエッセイは「意識」の解釈の補遺であるが、やや面白味に欠ける。
 本筋とは離れるが、著者が恩師と共感覚者の感覚の評価方法について相談する箇所は、科学者とその弟子の対等な議論になっていて面白い。また共感覚者によって語られる、自分の感覚が他の人と異なることを理解して対処する精神的な変遷も興味深かった。
驚いたな?

ものを食べると、指先に形を感じる。音を聴くと、色が見える。五感が入り交じって知覚される「共感覚」を持つ人々の話。こんな方いらっしゃるんですねえ。ビックリしました。もっとも、私の感じている青と他人が感じている青が同じだとは、分からないと思います。
驚くべき世界

共感覚(synesthesia)とは、ある感覚刺激によって別種の感覚が不随意的に誘発される現象のことである。本書には出てこないが、共感覚の中で比較的よくあるのは、文字に色が付いて見えるというものだ。連想するというのとは違っていて、2は橙、5は緑という具合に、共感覚者にとってその結びつきは具体的で不変である。ただし、結びつき方は共感覚者によって異なっていて、別の共感覚者には例えば2が青、5が紫に見えたりする。次いで多いのがいわゆる「色聴」で、音を聴くと色が見えるという。世の中には、金切り声が本当に「黄色い声」に“見える”人もいるのだ!そして本書には、味覚や嗅覚から触覚(モノの形)が感じられるという、まことに驚くべきケースが登場する。こうなるとまるで余所の星の住人みたいだ。

共感覚はおそらく日常生活に支障をきたさないので、その存在は自己申告によらないと分からない(ただし、ある人が共感覚者かどうかを客観的に判定することはできる)。本書のお陰で共感覚者がカミングアウトするようになったのか、本書には共感覚者は10万人に一人と書いてあるのだが、(Grossenbacher, P. G. & Lovelace, C. T., 2001, Trends Cogn. Sci. 5: 36-41)によると2000人に一人というから、結構な比率で存在するのだ。もっとも、インターネットで検索すると山ほど引っかかってくるのだが、どうも胡散臭いのが多い。

本書では、共感覚を記載するにとどまらず、そのメカニズムの解明に迫っている。研究の結果、共感覚の座は、大脳の皮質ではなく辺縁系にあることが明らかになった。皮質は理性を、辺縁系は情動を司っている。ヒトは、皮質が極端に発達した動物であると一般に思われているが、実は、皮質と辺縁系が共進化してきたのだ。こうして筆者は、第2部において情動(辺縁系)の重要性を滔々と述べるのであるが、これは蛇足である。もう一つ欲を言えば、共感覚者が世界をどう認識しているのかという「共感覚の博物学」的記載がもっと欲しかったところだ。
人間の感覚の不思議

面白いです。共感覚って初めて知りました。
視覚・聴覚・触覚・味覚・臭覚が混じり合う状態を持つ人。
例えば、チキンを食べたとき辛みを感じると同時に”とがり”を感じる。例えば、高音を聞いたときに色を感じる。

これらは共感覚者以外の人がメタファーとして表現するのとは違い、実際、不随意にわき上がってくる感覚だという。

記憶力を上げるために五感をバランス良く使うことが推奨されたりするけれど、トレーニングでどうこうでなく生まれたときからそんな感覚を持っている。
こんな人たちが案外存在しているのだ。

そして、共感覚者以外が目にしているものも又加工されている可能性がある。
「マップ」我々はそれぞれのマップで物事を知覚し判断するけれど、結構不確かなものなんだな。そんなことも教えてくれる。



草思社
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共感覚―もっとも奇妙な知覚世界
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